2009-03-30 Mon
ジンバブエという国をご存知でしょうか。80年代に独立した南アフリカの国で、整備されたインフラと農業基盤から「最も恵まれた独立」と言われました。
それから30年。
ジンバブエは、金正日を抑え世界最悪の独裁者1位(※1)に輝くムガベ大統領を擁し、
朝鮮・ウォンやイラク・ディナールなどとともに世界で最も価値の低い通貨に認定されるジンバブエ・ドルは合計25桁のデノミを経て、2008年11月には年率897垓%の、2009年1月には年率6.5×10の108乗%のハイパーインフレを達成しました!(※2)
ヤッホゥイ!
デノミネーションと言うのは、インフレしすぎた通貨の桁を削ること。
例えば4桁のデノミならば、価値はそのままで、1万円⇒1円に換算します。
ジンバブエドルは4回に分けて25桁のデノミを行いましたが、これは、
10,000,000,000,000,000,000,000,000(1千秭)Z$ = 1Z$
という計算になりますね。ドラゴンボールもびっくりのハイパーインフレにもう笑いが止まりません。
すでに紙幣を刷るための紙も無く、布のお金が出回ったとか。
そんなアフリカで今何が起きているのか? と言うことで1冊ご紹介。
アフリカの現状をとてもわかりやすく、かつ実情に即してレポートしており、ページをめくるのも楽しい読みやすい一冊でした。
『アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々』
松本仁一著,岩波新書,2008年8月
★★★★
![]() | アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書) (2008/08) 松本 仁一 商品詳細を見る |
<目次>
序.アフリカの今――ルムンバの夢はどこへ行ったか
1.国を壊したのは誰か――ジンバブエで
2.危機に瀕する「安全」と「安心」――南アフリカ共和国で
3.アフリカの中国人――南アで、アンゴラで、スーダンで
4.国から逃げ出す人々――パリで、歌舞伎町で
5.「人々の自立」をめざして――農村で、都市スラムで
6.政府ではなく、人々に目を向ける――ケニアで、ウガンダで、セネガルで

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