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【マンガ】 『Holy Brownie』
――小さな小さな彼らが去った跡には――



  『Holy Brownie』

   六道神士

   連載
   1996~1999年 『激漫』 ワニマガジン社
   2001~2010年 『ヤングキングアワーズ』少年画報社

   全6巻

   ★








<あらすじ>
朝になって……心優しい靴屋の老人が目覚めたときには――
小人たちのおかげで全ての仕事が終わっていたのです
そう…ピオラたちは本来そういう存在。
誰かの望みを知ってほんの少し流れを変えるだけ…

そして……
私の――今回の仕事は――
そして――
――小さな小さな彼らが去った跡には――
(Chapter X "ラ・ロンド・リュネール")



◇歴史の流れの外から

神様の指示により、歪みかける歴史を“修正”するのがブラウニーたちの仕事です。
その手段として、おじいさんの手伝いが必要であれば彼らが作業を代行しますが、本来の目的は、人助けのボランティアではありません。

ストーリーは、2人が仕事を片付けるのをひたすら追うだけ。基本的に1案件は1話で完結です。
例えば、B.C.3000以上前のどこかの海で遭難するノア名もないおじいさんを助けたり、近未来の宇宙戦争において某国の科学技術庁長官に技術提供したり、「昔々あるところに」いる赤い頭巾をかぶった女の子を家まで案内したり、といった具合に様々な仕事をします。
ちなみに、本作のブラウニーたちは時間移動、空間移動、物体の制御など自由自在ですが、人間に直接干渉はできません。

そうした仕事をしていく中で、ブラウニーたちは少しづつ気付き、考え始めます。
「いったい自分達がしている仕事は、何の意味があるのか?」と。
歴史を「修正」できるのは「正しい歴史」を知っている者だけ。
ならば、なぜ、世界は初めから「正しい歴史」をなぞらないのか?
ひょっとすると、歴史の外にいるはずのブラウニーたちが歴史を修正することまで、歴史の中に組み込まれているのではないか?
ならば、彼らにその仕事を命じた"神様"は、いったい何を考えているのか?

ブラウニーたちの疑問は、毎回の仕事の中でしだいに膨らんでいきます。



◇猛毒をもつ悪書

本書の特徴というか、注意点があります。それは、尋常ではないブラックユーモア。

とてもじゃないですがここで書ける内容ではないので、大雑把に言いますが、作者は毎回のエピソードを気持ちよく終わらせるつもりが毛頭ありません。というか、いい話で終わりそうであっても、意図的に後味の悪さを残そうとします。
人を食ったような風刺が作者の持ち味ですが、他人事であれば面白いのですが、自分もその風刺対象に入っていたりすると軽く落ち込んだりすることもあります。そのようなシーンが結構多くあったりするので困るのですが。
「悪書」というのは比喩でもなんでもなく、本当に悪書です。
京極夏彦氏は『厭な小説』を書きましたが、本作は「厭なマンガ」と言えるかもしれません。でも、どこか痛快であったりもするので不思議です。

ファンタジーと書きましたが、『ベルセルク』をご存じの方はわかるかと思いますが、ダークファンタジーは見ていて気持ちのいいものではありません。本作にはああいった化物は出てきません。出てくるのは、あくまで人間と2人の妖精のみです。それが却って恐ろしいところでもあるのですが。

私は本書を気に入っているのですが、人に薦めることはないです。読もうとしてる人がいたら止めます。
今回の記事も自分のための記録ってことで、正直お勧めしません。読む場合は自己責任でお願いします。悪いことは言わないから、やめときな。


本作ではかなりやりたい放題しているように見える著者ですが、それでもやはり深い思惑がありました。最後まで読み終えると、なぜそこまでしてブラックな要素を(不自然なほど強引に)取り入れたか、がよくわかります。最後まで読めれば、ですが。



◇衝撃の結末

本作は人間の行動を的確に言い当てるような名言が多く登場します。
例えばこちら。

「人間はさ…写真とか――変わらない時間や空間を用意してさ、「変わらないもの」からどれだけ違うことを感じるかで、自分がどれだけ変わったのかを計ってると思うんだ」

「ちょおっと人を超えたらすーぐ神とか言いたがるんだからなー」

「自分が何もできないってことを認めればいいのよ 現実への軟着陸ね」

読み終えたとき、自分の存在自体が本物かどうか、この世界は存在しているのかどうか、疑ってしまいました。
怖さと嬉しさと虚しさと怒りと悲しみと、とにかく全ての感情が湧いてくるような感覚。
超ド級の壮大すぎるファンタジーと思いきや、読者一人ひとりの"世界"を揺るがすほどの"事実"を突き付けられます。

ピオラとフィオが取り組むことになった“最後の仕事”とは何か。これには本当に驚きました。
「宗教も科学も戦争もない、平和で完全な世界」は人間にとって本当に天国か。

私は著者の他の作品を読んでいたので「きっと最後には相当面白くなる」と信じて読み進められました。結果、ラストは本当に面白くなりました。
正直に言うと、私個人としては★5つ評価をつけたい作品です。ただ、やはりどうあっても前述のブラックユーモアがひどすぎるため、他人に紹介しづらい作品でもあるのです。
本当に扱いづらいギャグ漫画です。



** 著者紹介 **
六道神士(りくどう・こうし)
1970年11月16日、福岡県太宰府市出身。漫画家。同人サークル「六道館」を主宰。独特の風刺を交えたシュールなギャグが特徴。代表作『エクセル・サーガ』、『荒吐-アラハバキ-』、『メビウスギア』ほか。


** この作品を紹介しているサイトさん **
・「koreyomimaster!」さん

sing

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マンガ | 22:22:22 | トラックバック(2) | コメント(0)
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