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【ミステリ】 『スパイラル ~推理の絆~』
前回までの騙し絵ではないですが、完璧な構図のミステリを紹介します。


『スパイラル ~推理の絆~

   原作 城平京

   作画 水野英多

   1999年8月 ~ 2005年10月
   「月刊少年ガンガン」にて連載

   スクウェア・エニックス

   ★★★★★











〈あらすじ〉
絶対的な頭脳、運、カリスマ性をもち、20代で世界的ピアニスト、引退後は警官になり警視庁の名探偵と呼ばれる、神のごとき人間がいた。彼の名は鳴海清隆。
あるとき、清隆は失踪する。失踪直前に弟の歩に言い残した言葉は「ブレードチルドレンの謎を追う」。
そして清隆の失踪から2年が経過したある日、清隆の弟・歩(あゆむ)はある事件に巻き込まれるが、歩は推理で真相を暴く。
その直後、その犯人は「ブレードチルドレン」と口にした――




◇最強の武器“論理”

数年前の作品ですが、深いテーマと鋭い推理には何度読み返しても感服します。
水野英多氏の絵は個人的に好きなのですが、ここでは私の最も好きな作家、
城平京氏(以下、著者)の原作に焦点を当てて紹介します。


 (※今回、「謎が何なのか判明する」ところまでネタバレしてます。「謎の内容」と「解決」まではネタバレしてません。

前半はゲーム形式の推理合戦を中心にした、一風変わったミステリー。
はじめの数巻こそ端にも棒にもかからない感じですが、竹内里緒の登場、そしてカノン・ヒルベルトの暴走から急激に面白くなります。

戦略と戦術を駆使した推理バトル、先の先を読む心理戦。
この戦いに勝つには知略はもちろんのこと、さらに己(の論理)を信じる心が必要です。

本作ではそのためのキーアイテム(の1つ)としてピアノを取り入れています。
曲は、フランツ・リスト作曲『詩的で宗教的な調べ 第3番“孤独の中の神の祝福”』。
1音1音が、優しく、力強く、心の奥に沁み込むような、美しい曲です。

状況的には最悪であっても、ただひとり希望を語る主人公に対し、周囲の人間は訝しみながらも“孤独の中の神の祝福”の存在を信じるようになっていきます。
ネタバレになるので抽象的にしか書けないのですが、これが私の最も気に入っている点です。

孤独の中の神の祝福
後半



◇人類を絶滅させる方法

いきなり物騒な話ですが、頭の体操としてちょっと考えてみてください。
条件は、地球や他の生態系に影響を出さずに、です。
ヒントは軍事面より生物学的・社会学的な考え方をすることです。

さらにヒント。こちらの表です。
結構いいヒントを見つけたと思ってるんですが私だけですかそうですか。
というか、コレほぼ正解そのものですが。

答えはもちろんここでは書きませんが、以前紹介した『フランケンシュタイン』に同じシチュエーションが提示されています。というか、←で少し触れましたが、本作は『フランケンシュタイン』をベースにしています。
誰が怪物に相当するか、は本作の2大ネタバレの1つ目。

このあたりからミステリの様相ではなくなってきますが、それこそが城平氏の本領発揮とも言えるかもしれません。
とにかく世界をまきこんだ大事が好きみたいですねw



◇支えとなるものは

対カノン・ヒルベルト戦が終わると後半に突入。もはや推理合戦ではなく、観念的な思想と論理の戦いです。
神の采配を信じてしまった(常識が通じない)人たちを相手に、論理を構築します。
もう複雑すぎて何が何やら…。
よく知りませんが、神学ってこんなことするんですかね?

孤独と絶望の中、希望を探し続ける主人公の心を支えるものは何か。

物語中では「企業秘密」として明かされませんでした。
私が思うに、それは主人公と周囲の人々が“存在”することではないでしょうか。
その世界に自分が生まれたことそのものとも言えます。
誰の采配であろうと全くの偶然であろうと、そこに居て、出会ったことに意味があると主人公は考えたゆえの行動ではないでしょうか。
そう考えると、最後の“握手”がとても印象的でした。

上記ネタバレ2つ目に関わるのでここまでにしておきますが、ただ、この考えに到るまであの握手の意図("意味"ではなく)がよくわからなかったので、あながち間違いでもないかと思います。


今回ネタバレはしたくなかったので、未読の方には非常にわかりづらい内容だったかと思いますが、
様々な伏線が絡み合いながらも、物語の構図が不気味なほど整っている、本格ミステリです。
著者が描きたかったと述べている「推理と論理」を存分に味わえる作品です。



** 著者紹介 **
城平 京(しろだいら・きょう)
1974年6月15日、奈良県生まれ。大阪市立大学卒業。大学在学中にサークルで執筆を始める。ミステリーに目覚めてからは、月50冊ものミステリーを読み分析したことで、SFやファンタジーにも造詣が深い。独特のギャグセンスが著作の随所に光る。代表作『名探偵に薔薇を』『ヴァンパイア十字界』『絶園のテンペスト』他。


** この作品を紹介しているサイトさん **
・「たまらなく孤独で、熱い街」さん
・「最後から二番目の真実」さん
・「」さん

sing

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌

関連するタグ sing 【マンガ】 【推理/ミステリ】 城平京
マンガ | 10:06:12 | トラックバック(0) | コメント(0)
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