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【文学】 『シラノ・ド・ベルジュラック』

『シラノ・ド・ベルジュラック』
   Cyrano de Bergerac


   エドモン・ロスタン

   訳 辰野 隆・鈴木信太郎

   1897年 初演

   岩波文庫

   ★★★★★







<あらすじ>
シラノ・ド・ベルジュラックは、学問・芸術・剣術・弁論などあらゆる天賦の才能をもち、その能力を遺憾なく発揮していた。そんなシラノは従姉のロクサアヌに密かに想いを寄せていたが、ただコンプレックスの大鼻を気にして想いを伝えられずにいた。
ある時、シラノは友人の将校から恋の相談を持ちかけられる。その相手はかのロクサアヌ。戸惑うシラノだったが、口下手の友人のため、シラノは会話の「現場指導」を引き受けることにしたのだった――




◇実は超有名な古典の傑作

17世紀のフランスに実在した人物を描いた戯曲です。本作はその脚本が文庫化されたもの。
つまりト書きスタイルです。これがまぁなんというか、すっげぇ読みにくい!
舞台上の人物の動きをかなりリアルに想像しながら読まないと、ストーリーを見失います。

本作は古典の傑作として、現代でも多くの作品に影響を与えています。本作を強く意識して作られた作品としては、以前紹介した『ヴァンパイア十字界』『青年のための読書クラブ』などがあります。他にも、何度も映画化されたり、ミュージカルになったり、とにかく世界中で広く知られた作品です。



◇シラノ…何者?

実在の人物と書きましたが、どんな人だったのでしょうか。少し調べてみました。

Hercule Savinien de Cyrano(エルキュウル・サヴィニャン・ド・シラノ・ド・ベルジュラック)
1619年3月6日~1655年7月28日

本作の中でシラノについて表したフレーズがこちら。

哲学者たり、理学者たり、詩人、剣客、音楽家、
将亦(はたまた)天界の旅行者たり、打てば響く毒舌の名人


天賦の才に恵まれた豪傑だったようです。その成果を簡単にまとめたのが↓です(参考:Wikipedia)。

 剣客 :三十年戦争でガスコン青年隊に所属
 作家 :代表作『日月両世界旅行記』はSFというジャンルの先駆けとなった作品。
 理学者:著書『物理の断片』。ジャック・ロオーの『物理学概論』の草稿。
 詩人 :フロンドの乱の宰相を風刺した詩集『レ・マザリナード』。

本気でかなりすごい人物だったようです。これだけの人物ならさぞかし女性にも人気だったろうと思いますが、世の中そんなに甘くないようです。端的に言えば、「ただしイケメンに限る」
シラノは大きい鼻を持っており、それにコンプレックスを感じていました。それだけならまだかわいいものですが、彼は自分の鼻を見た人に喧嘩をふっかけます。では鼻を見なければいいかというと、わざと鼻から目を逸らす人にもイチャモンつけたそうです。極めつけは、ガスコン青年隊メンバーのうち、鼻声の人が話しかけただけでシラノの気に障って2人が命を落としたことがあるとか。

…タチが悪いにも程があるジャイアニズムです。

口が達者で才能に恵まれたシラノを、私は最初、世の中を立ち回るのに長けた人物と思っていました。
しかし、弁が立つことも良いことばかりではないようです。シラノは味方も多かったが敵も多かった。まぁ敵がいたとしてもシラノが勝つんですが。

そんなジャイアンも本作では主人公。こういう背景を踏まえた上で、本作のシラノの行動を見てみると、より深い感動が味わえるのではないかと思います。



◇"本物"を見せてやる

上のフレーズ「哲学者たり~」には続きがあります。

さてはまた私の心なき―恋愛の殉教者!―

いつも自分の思い通りに生きてきたシラノも、想い人ロクサアヌに対しては舌が追いつかない。さらに友人のために生涯に渡りその気持ちを封印します。
そのために、シラノはあらゆる才能に溢れながら、その才能ではどうにも解決できない状況に陥ります。そのとき、シラノのとった行動は何か。
本当に相手を想っていないと出来ないことです。

そして、何度読んでも胸を打つセリフは、やはりコレ。

「それで宜い、俺の生涯は人に糧を与えて――自らは忘れられる生涯なのだ!」

大切な人のために自分が出来ることは「糧を与え」ること。
しかし、それでは自らの幸福には結びつかないし、誰もそのことに気づかないので救われない。
"本物の愛"と言いたいところですが、どちらかといえば"本物の想い"と言ったほうが相応しいかもしれません。
これ以上はネタバレになるので書きませんが、とても哀しく美しい魂を見事に描いています。

そのうち訳者違いでもう一冊読もうと思ってます。そのときはまたレビューします。



** 著者紹介 **
Edmond Eugène Alexis Rostand(えどもん・ろすたん)
1868年4月1日~1918年12月2日。フランスの韻文の劇作家。アカデミー・フランセーズ会員。
(Wikipediaより)

** この作品を紹介しているサイトさん **
・「石の思い」さん

** 参考リンク **
シラノ・ド・ベルジュラック (戯曲)
シラノ・ド・ベルジュラック (人物)
Savinien Cyrano de Bergerac

sing

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌

関連するタグ sing 【小説】 【文学】 【歴史/人物】 【文化/芸術】 ★★★★★ エドモン・ロスタン 【文芸書】
文学 | 10:06:05 | トラックバック(0) | コメント(0)
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