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【思考法】『思考の整理学』(2/3)
新人研修とかでよく聞く話。いきなりお題が出される。

「○○のテーマで明日までにアイディアを100個考えてきて下さい」

100個って、言うのは簡単だけどそう出せる数ではないんですよね。
新人さんは頭を振り絞りながら朝までかかって、ようやく100個のアイディアをノートにまとめます。
そうしてヘトヘトになって出社してみると、次の言葉が。

「考えてきたノートを捨ててください。そして明日までにさらに100個考えてきて下さい」

この限界を超えてひねり出された『思考』にこそ、はじめて価値があると言えるのだとか。
と、これは商業ベースの話でしょうが、どんなものであれ生まれた『思考』は光彩を放ち、僕らの人生を彩ります。

というわけで新年一発目は、そんな『思考』を良質にするための1冊をご紹介。
以前singが紹介しましたが、僕も読んだので再度のレビューです。まず考え方から心機一転しましょう。


思考の整理学 (ちくま文庫)
 『思考の整理学』

 外山滋比古著,筑摩書房,1986年4月
 ★★★★★












<目次>
1.グライダー 不幸な逆説 朝飯前
2.醗酵 寝させる カクテル エディターシップ 触媒 アナロジー セレンディピティ
3.情報の“メタ”化 スクラップ カード・ノート つんどく法 手帖とノート メタ・ノート
4.整理 忘却のさまざま 時の試練 すてる とにかく書いてみる テーマと題名 ホメテヤラネバ
5.しゃべる 談笑の間 垣根を越えて 三上・三中 知恵 ことわざの世界
6.第一次的現実 既知・未知 拡散と収斂 コンピュータ




========


◎これが滋比古メソッドだ!

なるほどと思った方法論をいくつか振り返ります。


ステップ1:脳みそをマルチ回転

「ひとりでは多すぎる、ひとりでは全てを奪ってしまう」と軟派な言葉で読者を誘う著者。
これは1つのことに集中するよりも、2つ以上のテーマを持って行き来した方がいいという趣旨。飽きたら向こうへ、また飽きたらこちらへ、と浮気しながら種類の異なる思考を重ねることで、シナジー効果を得るわけですね。

新たな分野に入る場合に勧めているのは「つんどく法」
これは関連書籍・資料をがっつり机に乗せて、とにかく読みまくるというもの。1冊目は時間がかかるけど、2冊目以降は差分でざっと読めて、分野全体を俯瞰した知識が得られます。

これらは第1次のアイディア出しの方法だけど、ポイントとなるのは「量」でしょうか。
ブレストなんかもそうだけど、どんなつまらないものでもいいから否定せずに出して、出たアイディアたちを揉んでいくと、不思議な色の議論ができあがったりします。マルクスで言うところの「量質転換」も同じで、ある程度の量の中から質は出てくる。そのための量をまずは稼がなければなりません。


ステップ2:1次審査と時の試練

著者の思考法でキーになるのが「メモ」。寝る前に、トイレで、通勤中に、湧き出たアイディアは逃さずにメモします。
(※枕元に紙とペンを置いておくなど、このための仕組み作りも忘れずに)

そうして『思考』を固着させた後大切になるのが「忘れること」
忘れることでいかに脳や思考が整理されるのか、新たな思考を生む土壌になるのか、そして何より「抽象化」のための土台になるのかを著者は語ります。そのこだわりは「どうすればより忘れられるのか」と効率化を語りだすほど。
忘れたくなくても忘れてしまう人がいる中で、贅沢な悩みですなー。

忘れることを肯定してくれるのはなんだか心強かった。僕もガシガシ忘れます!
そうして、数週間、あるいは数年の間、思考を寝かし続けると…


ステップ3:育てた苗を田に植え替える

「中学校ではパッとしなかった生徒が、別の地区の高校に入ったとたんに光彩を帯びる」

著者は周囲の環境を変えることによって伸び方がまったく変わる例をこのように紹介。
人はこれを高校デビューと呼ぶわけですが、同じく腐ったみかんではない『思考』についても、移し変えることが思いのほか大事のよう。
つまり「メモに書き留めるほどのアイディアか?」という1次審査の後、時間の経過によるアイディアの陳腐化を経て、移し変えるという作業をもって、「なお残すべきアイディアか?」という2次審査を受けるわけ。

この2次審査を通過した『思考』はある程度ホンモノ。
これを磨き上げていくことで、その人の目的や活動を支える有用な知的資産に昇華されていくわけですね。



◎どんなツールを用意すればいいのか

以上の思考法のためのツールとなるのが「メモ」と移植用の「ノート」
これは個人でカスタマイズすればいいと思うので詳細は省きますが、著者のノウハウも参考になるかもしれません。情報のインデックス化は、めんどくさいけど将来のことを考えると大事ですね。

僕はここ5年ほど、2冊のメモ帳をペンといっしょにポケットに入れてます。
1冊は買い物メモとか本屋で見つけた書籍名とか居酒屋の電話番号とか、いわゆる備忘録。
もう1冊がアイディア用のメモ帳。

そして月に1回と日を決めて、ワードに移し直しています。
僕の場合は時の試練(フィルタリング)というよりも、仮押さえしていたアイディアを完全な形で、あるいはより膨らませた形で記録しなおすことが目的。アイディアを出した時点から時を経て書き直すことで、新しい視点で考えられるんだよね。
著者の時代だとノートしかないけど、電子化すれば分類したり改良するのが楽だし、1月分の思考を振り返るのはわりと楽しい作業です。
こうした地道を蓄積してくと、結構いいものになったりするんですよ。この選別されたアイディアにさらに量質転換が図られたとき、何気ない思考では得られない突き詰めた考察ができると思ってます。



さて、長くなったので次回に続きます。
次回は、思考の質を高める方法、そして思考の「メタ化」について紹介したいと思います。


** 著者紹介 **
外山滋比古(とやま しげひこ) 1923~
1923年生まれ。東京文理科大学英文科卒業。お茶の水女子大学名誉教授。専攻の英文学に始まり、テクスト、レトリック、エディターシップ、思考、日本語論の分野で、独創的な仕事を続けている。『思考の整理学』『ちょっとした勉強のコツ』『ことわざの論理』『「読み」の整理学』『知的創造のヒント』などたくさんの著書がある。
(筑摩書房HPより引用)



** この本を紹介しているサイトさん **
・「無辺光 -ムヘンコウ-」さん
・「コロポットン君の本を噛むブログ」さん
・「ビジネス書で「知」のトレーニングを! ~ 知磨き倶楽部」さん
・「marginalia」さん
・「during Job and Life」さん
・「broad and depthless」さん
・「momの本棚|書評ブログ」さん


** 『思考法』に関する関連レビュー **
『地頭力を鍛える』
『思考の整理学』(1/3)
Otoya


テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌

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思考法 | 03:08:25 | トラックバック(0) | コメント(0)
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