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ラ・フォル・ジュルネ
【映画】 『シャッターアイランド』
右の絵は、作者不詳の有名な騙し絵『婦人と老婆』
一見するとむこうを向いた若い婦人に見えますが、首筋にかけたレースを口と、あごを鼻と見れば、醜い老婆が浮かびます。

皆が皆、2つの顔を認識できるなら問題はありません。

しかしこの女性が鏡に映る自らの姿を美女としか見ることができず、しかし世界の全ての人が彼女を老婆であると指差したとき、女性は真実に気付くことができるのでしょうか。

そして気付くことが、女性の幸せと言えるのでしょうか。
婦女と老婆




シャッターアイランド
 『シャッターアイランド』
 
 マーティン=スコセッシ監督,
 レオナルド=ディカプリオ主演,
 パラマウント映画

 2010年4月

 ★★★












** あらすじ **
連邦保安官である主人公テディは、相棒のチャックと共にある島へやってきた。そこは精神疾患のある犯罪者を隔離収容する孤島の刑務所“シャッターアイランド”。ここで1人の女性が、謎のメッセージを残して跡形も無く消えたのだ。
「4の法則。67人目は誰?」
真実を隠そうとする先進治療主義の所長、島を出て戻らない主治医、島内でもさらに凶悪な犯罪者を隔離するという「C塔」、再び収容されていた助けたはずの知人、極秘裏に実験が行われている「灯台」。そして主人公は告げられる。
「あなたはもうこの島から出ることはできない」



「衝撃のラスト」という触れ込みで宣伝され、上映前には「この映画のラストはまだ見ていない人にはけっして話さないでください」「登場人物の目線や仕草にも注目しましょう」という旨のテロップが入る本作。
また映画の謎解きに集中するための「二度見キャンペーン」や、原版に忠実な「超吹き替え版」(なんだそりゃ)の上映も行われたとか。
観てきたのでレビューしたいと思います!


!このレビューにはネタバレが含まれます!



========


◎わりと簡単に予想できるオチ。。

前フリのわりにけっこうわかりやすいオチ。
ところどころの描写もヒントになりますが、僕はC塔でのノリスとの会話で気付きました。
いや、まさかそんなオチじゃないだろ、さらにそこからもうひと捻りあるんだよな? という期待が裏切られたのは残念。
精神病系のストーリーではありがちなパターンでした。

このパターンで大成功したのが『シックスセンス』ですね。
また、『ビューティフルマインド』(wikiはこちらにも同様のトリックがあります。ただこちらはノーベル賞受賞者を主人公にした実話。こちらはトリック自体は話のオチにはならないのですが、観ていて衝撃を受けることができました。けっこう感動できる映画なのでお勧めです。

精神病患者の扱いの恐ろしさについては、去年公開された『チェンジリング』(wikiはこちらもいいかも。20世紀初頭のアメリカが舞台で、一度収監されると何を言っても通じないもどかしさがなんとも言えません。こちらも実話だけにリアル。

本作も、上記作品に比べてもリアリティしっかり出てたし、心理描写も良くできていて、いい映画だったように思います。ただストーリーにひねりが無かったのだけが残念。原作の小説だとアナグラムとかがちりばめられていて、それはそれでおもしろいみたいなんですけどね。



◎モンスターとして生きるか、善人として死ぬか

精神病患者の脳ミソ、前頭葉を切除することでおとなしくさせる『ロボトミー手術』
戦後まで用いられていたこの方法は、不可逆的かつ致命的な後遺症を患者に与えるとして、現在は使われておりません。
まあねー、物理的に脳ミソなくしちゃうんだから、そりゃおとなしくもなるかもだけど・・・

主人公は最後にロボトミー手術を受けさせられることになります。
ロボトミー手術の意味するところはすなわち死。
本作で良かったのはこのラストシーンでのセリフですねえ。

 『モンスターとして生きるか、善人として死ぬか』

今回の治療で主人公を治せなければ、不本意ながら主人公にロボトミー手術を施すことにしていた所長。ここで主人公は、自分自身こそが本当は精神病患者だったと目を覚まし、ロボトミー手術を免れます。
しかし翌日、再び医師に話しかけられたとき、主人公はまたも妄想の世界の連邦保安官になりきり、病気が再発したかのように思えました。所長は残念そうに主人公を諦め、連れて行かせます。

上記はそのときの主人公のセリフ。
医師は主人公の妄想上の名前である「テディ」と呼びかけますが、主人公は応えません。

精神病患者であることを受け入れた、過去の事実(モンスターとしての自分)を抱えたなら、手術を受けることなく生きていける。
一方、現実から逃げて妄想を続けるならば、殺されてしまうが、トラウマを忘れ善人でいることができる。

そのどちらがいいのだろうか。

主人公は本当に精神病を再発したのか、それとも正気に戻っていながらも、過去のトラウマを抱えるならば精神病患者を演じ、手術を受けた方がマシだと思ったのか、その答えはわかりません。
その意味で、考えさせられるラストだったなあと思いました。



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映画 | 23:24:18 | トラックバック(1) | コメント(0)
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映画「シャッター アイランド(字幕版)」感想と採点 ※ネタバレあります
映画『シャッター アイランド(字幕版)』を初日初回で観て来た。客席は40人程度で想像以上かな。 採点は★★★☆☆(5点満点で3点)。正直55点位だろうか。 ざっくりストーリー 1954年、ボストン沖の四方を海に囲まれた完全防備体制の精神病院から、一人の女性が行方
2010-05-27 Thu 21:04:16 | ディレクターの目線blog