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【映画】 『インセプション』ラストシーンの考察
・夢の中では夢であることに気づかない
・夢から覚めるには、夢の中で死ぬか、現実世界で起こしてもらうしかない
・「トーテム」で今が夢か否かを確かめる
・現実の5分は夢の世界で1時間
・現実の出来事は夢の世界に反映される


僕としては真新しい世界観が目白押しだった『インセプション』
階層的な夢の世界の描写とか、そのなかで並列に協力する感じとか、作戦のために準備して、ターゲットをうまく嵌めていく感じとか、パラドックスとか、もう色々たまりませんね!

今回は本作を簡単にレビューしつつ、ラストシーンについて掘り下げたいと思います。
けっこう疑問の残るラストシーンだったよね。まあそれがウリの1つなんでしょうが。
途中まではネタバレ無しで書きますよ。



インセプション
 『インセプション』
 
 レオナルド・ディカプリオ主演
 クリストファー・ノーラン監督
 2010年7月公開(日本)

 ★★★★

 公式HP













========


◎説明している暇はない!

「家に帰る」という目的を達するために、渡辺健からの依頼を引き受けるディカプリオ。それはあるターゲットに、ある行動を起こさせることだった。
ターゲットが「自分自身でその行動をしようと思いついた」と錯覚させるために、ディカプリオたちはターゲットの夢の中に侵入。さらに夢の中でも夢をみさせて、夢の入れ子構造の中でターゲットに発意を促すことにする。そうすれば、夢から覚めたターゲットはあたかも自分の思い付きだと信じて、渡辺健の思惑通りに動いてくれる。


というのが当初の計画。このために「設計士」やら「調合師」やらを集めてチームを編成するんだけど、それはまあいいでしょう。

この冒頭までで僕がおもしろく思ったのは、「どうやって人の夢に入るの?」「夢に入るのは一般的な事なの?」「そういう職業があるのか?」「合法でもできるの?」といった夢侵入に関する疑問が完全にスルーされていたこと。一言なりとも説明はありませんでした、ええ。
これこそがヒッチコックが言うところのマクガフィン
いいですねぇいいですねぇ、この潔さは本当に参考になりました。

村上春樹の『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』もちょっと連想。
これは「計算士」と「記号士」が登場し、主人公は潜在意識での数値計算術を使う一方、この現実世界とは別に「世界の終わり」と呼ばれる世界が展開する、まったくわけのわからない物語。

あとは夢といえばウルトラジャンプで連載中の『銃夢』にこそこういった世界を書いて欲しかったけど、展開遅いし仕方ないかな…。

それにしても、『シャッターアイランド』に引き続き、あやふやで最後まで真実がよくわからなくて、しかもわかってないのは本人だけ、という悩ましさがディカプリオには続いてますねえ。


本作は、エッシャーの騙し絵とか、夢ならではの事象を取り入れた様々なガジェットは魅力にあふれてます。じゃあそれらをマクガフィンにして、本当に言いたいことは何なの? というと、それがラストシーンに現れているのでは。


!以下ネタバレです!


◎仮説を4つ立てました

ラストシーン、よくわかんなかったのでじっくり検証。
まずは下の図を使って説明したいと思います。ここまでは合ってるよね?


  <0> 現実世界   |→ → 飛行機で移動 → → → →| アメリカ着
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 <-1> 仲間の夢     |←―雨の中で誘拐――→|
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 <-2> 若社長の夢      |←ホテルで騙す―→|
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 <-3> 若社長の夢        |←雪の病院―→|
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 <-4> ディカプリオの理想世界   |若社長探し|
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


図のレイヤー<0>が現実世界で、渡辺健と交渉したり仲間集めたりしたとこ。
飛行機で若さ長に睡眠薬飲ませて夢の世界<ー1>に引きずり込み、<-2><-3>と深みまで進み、紆余曲折を経て目的達成。現実世界であるレイヤー<0>に戻ると、渡辺健は電話をかけて、晴れてディカプリオはアメリカの土を踏む。と、ここまでも大丈夫なはず。

そしてラストシーンでディカプリオは子供たちと対面しますが、疑問が2つ。
 ・トーテムは回り続けるのか否か?
 ・なんで子供たち成長してないの?


これについて僕は4つの仮説を立てました。

【仮説1】現実と思っていたレイヤー<0>も実は夢だった
・虚無の世界に捕らわれ現実と夢の区別のつかなくなった渡辺健を助ける中で、自殺した妻が言っていたことと自分の発言が重複していることを悟った
 →現実と思いこんでいたレイヤー<0>は妻の言うとおり夢
  (それも後悔に悩みただ老いて死ぬだけの世界)
・レイヤー<0>が夢だから、子供たちも成長していない

【仮説2】レイヤー<0>はやはり現実世界である
・子供たちが成長していないのは、主人公が夢で過ごした時間が多いからで、現実世界ではそんなに時間経ってなかった
・トーテムはあのあと倒れるが、演出のために映画では回り続けたとこでカットした
・もしディカプリオがこれを夢だと思って自殺したら、ただの自殺損

【仮説3】レイヤー<0>は現実世界だが、ラストシーンはレイヤー<1>
・レイヤー<0>はあくまで現実世界で、ディカプリオは現実のアメリカに帰った
・でも帰った後に夢を見て、夢の世界(レイヤー<1>)で彼は子供たちに会った
 →夢だから子供は成長してないし、トーテムも回り続ける

【仮説4】ずっと深くのレイヤーに迷い込んでしまった
・年老いた渡辺健のいた世界はどこのレイヤーなの? 実は助けられなかったのでは?
 →渡辺健があれだけ年老いたのだから、ディカプリオに比べかなり深いレイヤーのはず
 →ディカプリオひとりレイヤー<4>に残ったけど、装置無いと死なない限り潜れないのでは
   →つまりディカプリオは滅び行くレイヤー<4>で死んだ?
・渡辺健救出に失敗して落ち込んだ先の虚無は、結局現実と変わらない世界だった



   インセプションまとめ運び
  閑話休題。寝てる人たちの描写もシュールでけっこう笑えました。文字通りのお荷物。



◎世の中に確かなものは何も無い

まずトーテム。
そもそも同じレイヤー<0>(現実世界)でも、冒頭の頃はトーテムちゃんと倒れてたよね。
「現実世界でトーテムは倒れる」というルールが有効ならば、少なくともレイヤー<0>は現実世界。
すると、ラストシーンがレイヤー<0>である限り、これは現実の世界ということになる。

まず、「ラストでトーテムは倒れない→ラストはレイヤー<0>ではない」という【仮説3】と【仮説4】は論理的に矛盾が無い。
でも映画の趣旨に立ち返ると、【仮説4】ということはなさそう。
この点【仮説3】は可能性が高そうですね。結局夢の魅力には勝てなかったと。まるでドラッグのようですな。僕だって夢の世界で生きたいよ。

また【仮説2】の、「ラストでトーテムは倒れる→ラストは現実であるところのレイヤー<0>」も正しいことになります。
でもそれだとこの映画の意味がよくわからない。老いた渡辺健救出のときに明らかに何かを悟っていたディカプリオだけど、あれは結局なんだったのか。
夢の世界に逃避せず、現実を見なさいということか。でも、虚無に落ちて自らの意思では帰れなかった(夢と気付けなかった)渡辺健と違って、ディカプリオはただの現実逃避。比べるのはちょっと違う。


僕はここは【仮説1】を支持したい。
つまり、レイヤー<0>もまた夢で、トーテムは回り続ける。
正直このオチは、映画の中でもこれをほのめかすセリフが多くて、予想がついてしまいました。そう思った人も多かったはず。でもだからこそ、僕はその監督の誘導が正解であると思いたい。

すると次の疑問が浮かびます。レイヤー<0>が実は夢の世界だったとして、ではなぜ前半の仲間のスカウト時にトーテムは倒れていたのか?
「トーテムが倒れるのは現実世界」というルールを鑑みれば、レイヤー<0>である仲間集めの時にもトーテムは倒れてはならないはず。

でもそれってディカプリオが勝手に決めたルールだよね?
発案者がモルであるとは言え、彼らが独自に発見したルールに過ぎない。それをまるで物理法則のように正しいとして扱う必要があるのだろうか? 登場人物たちもそれを信じていたけれど、具体的にトーテムで現実を確かめていたのもディカプリオだけ。
この法則自体が誤りだった、とすれば辻褄が合うわけです。

「アンタそれを言っちゃあ・・・」という反論ももちろんあるかもしれません。

でも、本作が言いたかったことは「捕らわれるな」ということでは。
それまで現実から逃げ続けていたディカプリオが、「家に帰る」という現実に向き合おうとしたのが物語の始まり。それでも彼は、日々夢の世界に逃避して、自分だけのモルに会おうとしていました。
(モルは夢の世界でディカプリオ大好きだったけど、あれってディカプリオの作り出したモルなんだよね。そこんとこどうなの?)

あやふやな夢の世界では何が本当かわからない。
ディカプリオのインセプションにより、モルは夢と現実の区別がつかなくなった。
じゃあディカプリオは正常なのかといえば、果たしてそれはどうでしょう。
そんな見たいものだけをも見ようとしていた彼が、最後になってようやく真実に気づき、この世界が夢であると認めた。そのことが、ラストシーンのトーテムに現れていたのでは。

アイディアがウィルスのように脳に刺さって広まる「インセプション」。
「トーテムが倒れたなら現実世界」というこそが、モルがディカプリオに、そしてこの映画が観客にかけた「インセプション」だったのかも知れません。


いやー『インセプション』、本当にいい映画でした!
次もこんな映画が見たいです。


** この映画をレビューしているサイトさん **
「陽面着陸計画」さん
 →めちゃくちゃテンション高い解説! これ読むだけでも楽しいです
「The Secret Doctrine(秘密教理)」さん
 →ラストシーンの考察がおもしろいです
「YAMDAS現更新履歴」さん
 →「インセプション」で使われた音楽について。これはすごい発見!
「ディレクターの目線.blog」さん
 →辛口な解説だけどごもっともなところも
「そのスピードで」さん
 →わかりやすくストーリー追ってます
Otoya


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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映画 | 00:11:36 | トラックバック(2) | コメント(3)
コメント
ありがとうございました。
こんにちは。

読みごたえ抜群。
また、この映画が観たくなりました。
もちろん、こちらのレビューを片手に。
ありがとうございました。
2010-09-08 水 19:10:07 | URL | えい [編集]
こちらこそコメントありがとうございます
まさかそこまで言っていただけるとは思わず、書いた甲斐がありました。
えいさんも仰っていましたが、夢ならではのシュールさは確かにもう少しあっても良かったかもですね。雨の街にいきなり列車がつっこんでくるとことか好きでしたが、もっとやってくれても。
でも何度も観てみたい映画ですよね。
今後ともよろしくお願いします。
2010-09-09 木 00:47:41 | URL | Otoya [編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2016-05-18 水 04:23:43 | | [編集]
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2010-09-08 Wed 00:58:15 | 我想一個人映画美的女人blog
『インセプション』
(原題:Inception) ----クリストファー・ノーラン って 『ダークナイト』でブレイクした監督だよね。 レオナルド・ディカプリオと渡辺謙が共演。 いったい、どんなお話ニャの? 「うん。 難しそうに見えて 意外やこれは簡単に説明できる。 ディカプリオ演じるコブは、 ...
2010-09-08 Wed 19:08:52 | ラムの大通り

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