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【経済産業】 『3D世界規格を作れ!』
2010年は「3D元年」呼ばれた1年でした。
去年12月の『アバター』公開を皮切りに『アリス・イン・ワンダーランド』など多くの3D映画が相次いで上映され、3D対応のTVやカメラも各社から上市されました。みなさんも立体的な一年を過ごされましたでしょうか。
ということで、3Dにちなんで1冊読んでみましたよ。


インサイド・ドキュメント「3D世界規格を作れ!」
 『3D世界規格を作れ!』

 本田雅一著,小学館,2010年10月
 ★★★★

 ※PDFでのダウンロードはこちら











メディアに関しては新たな技術が立ち上がるたびに新たな規格が現れています。3Dもまた然りで、本書では3Dの規格策定を切り口に、企業とエンジニアを描きます。
池上彰は『そうだったのか! 現代史』「出来事はその50年前までさかのぼればよくわかる」と述べていますが、本書もブルーレイまで続く標準化の歴史を紹介し、その上での3Dの位置付けを見事に分析しています。

(標準化関連のレビューはこちらをどうぞ。標準化ってなんだ?と言う方はこちらも)


========


◎なぜいま3Dなのか?

前半で紙幅を割かれているのが光ディスクのフォーマット戦争
1980年代のCDの登場から始まったこの標準化戦争は、この数十年における日本の技術史を表しているようでおもしろいです。

  ソニーとフィリップスがCDを発明してぼろ儲け
     ↓
  DVDでは、CDの成功を見た各社が参入して規格分裂・市場混乱
     ↓
  ブルーレイではDVDの愚を繰り返してはいけない!


とまあこんな流れでブルーレイに繋がっていて、ブルーレイではDVDでの教訓を生かして、なんとか統一規格を作れるようにとがんばります。その結果として東芝陣営のHD-DVD(もはや死語)敗退が起きるわけですが、この水面下で大変な努力がされていたことが本書を読むと良くわかります。

本書は企業戦略と言うよりも、その仕事に関わったエンジニアに焦点を当てており、携わった人の信念が製品を作り上げていることが生々しく伝わります。東芝やパナソニックやソニーの個人名を挙げて、「誰々がそのとき粘ったからその機能が完成できた」「誰々がこだわり反対したからここまでのものになった」とくるんですから。

とそんな感じで紆余曲折を経た後に、「なぜいま3Dなのか?」が歴史的背景から説明されます。
CD、DVDを経てコンテンツビジネスの商流が大きく変わり、その上でブルーレイ実現のために政治的な駆け引きがなされ、この経験が3Dの開発へと繋がった、というのが本書の流れ。キーとなるのはやっぱりハリウッドになるわけですが、歴史や背景がわかるとまた見方が変わります。

まあ3Dに関しては、個人的には技術のための技術というか、ニーズから生まれた技術とはちょっと考え辛いんですが。。


ビフの子分
  ↑1950年代から3Dは身近なものでした



◎3Dは破壊的技術となりえるのか?

流れとして振り返ってみてわかるのは、CD、DVD、BD,そして3Dと新しく開発が進む中で、そのいずれの競争環境もまた異なるということ。CDは全く新規の市場創出と言えたし、DVDは規格分裂を招く泥沼の戦争、BDは映画スタジオが鍵を握るという構図を作り、そしていま3Dが始まっています。
言えることとしては、既得権を守ろうとしたり、同じ戦略をとったプレイヤーは必ず負けた、と言う点でしょうか。成功体験を忘れることの重要さを示す典型的な事例ですね。

成功体験を忘れる。
これが生半可じゃないのはわかるけど、最近の日本のメーカーに感じる閉塞感の理由がここにあるのかも。

上記の例で言うならば、CDとDVDはそれぞれ新しい市場を創出していて、『イノベーションのジレンマ』で言うところの「破壊的技術」にあたると思います。
CDはディジタルで音楽を運ぶ媒体として最初期に普及したものですし、DVDは映像のディジタル化によりビデオを駆逐し、映画業界に新しいビジネスモデルを生み出しました。
これに対してブルーレイは、果たして新しい市場を作り出しているのでしょうか。

そしてこの観点で言うと、3Dは「破壊的技術」となりえるのか? その答えが今後どう出されるかが、この技術の将来性を占うひとつの指標になるかもしれないと思いました。
単に映像として使うだけじゃなくて、指向性の音と組み合わせたり、新しいユーザ体験を創り出したらおもしろいと思うんですが。


ジョーズ@BTTF
     ↑2015年には少なくとも街角に普及



** 著者紹介 **
本田雅一(ほんだ まさかず)1967~
フリーランスジャーナリスト。技術を起点にしながら、経営・ユーザ視点を含めた多角的分析を行う。また、オーディオ&ビジュアル評論家としても活躍しており、テクノロジ系雑誌・サイトでPC、 AV関連の記事を執筆している。
(本書より)



** 他にこの本を紹介しているサイトさん **
「ぶっちゃけ雑感帳」さん
 →けっこう詳しい感想で参考になります
「@もろいことない?」さん
「b's mono-log」さん


** 標準化関連レビュー記事 **
『コンセンサス標準化戦略』
『標準化ビジネス』
 ⇒とりあえずこの2冊を抑えれば問題ないかと!
『世界市場を制覇する国際標準化戦略』
 ⇒交渉の立場から標準化を描いた良書
『特許と技術標準』
『中国における技術標準化と特許』
『標準化戦争への理論武装』
※標準化ってなんだ? という方はこちらをどうぞ
※その他の標準化関連レビューはこちらからどうぞ
Otoya

=== ノート ===

■小川博司氏(ソニー)の言葉
「光ディスクは容量は大きいけれども、読み込み速度も書き込み速度も遅い。ランダムアクセスに至っては、それよりもさらに数段遅い。記録メディアとしては、多目的なんかに使えるものじゃないんですよ」
光ディスク事業の黎明期から活躍したメイエンジニアにしてこの言葉なのだから、本来は"筋が悪い"技術なのかもしれない。

 →ええー

・・・

テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

関連するタグ Otoya 【一般書】 【経済産業】 本田雅一
経済産業 | 00:22:26 | トラックバック(1) | コメント(0)
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2011-01-28 Fri 12:00:18 | 事務局だより

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