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【社会/政治】『アフリカ・レポート』
ジンバブエという国をご存知でしょうか。
80年代に独立した南アフリカの国で、整備されたインフラと農業基盤から「最も恵まれた独立」と言われました。

それから30年。

ジンバブエは、金正日を抑え世界最悪の独裁者1(※1)に輝くムガベ大統領を擁し、
朝鮮・ウォンやイラク・ディナールなどとともに世界で最も価値の低い通貨に認定されるジンバブエ・ドルは合計25桁のデノミを経て、2008年11月には年率897の、2009年1月には年率6.5×10の108乗ハイパーインフレを達成しました!(※2)

ヤッホゥイ!


デノミネーションと言うのは、インフレしすぎた通貨の桁を削ること。
例えば4桁のデノミならば、価値はそのままで、1万円⇒1円に換算します。
ジンバブエドルは4回に分けて25桁のデノミを行いましたが、これは、

10,000,000,000,000,000,000,000,000(1千秭)Z$ = 1Z$

という計算になりますね。ドラゴンボールもびっくりのハイパーインフレにもう笑いが止まりません。
すでに紙幣を刷るための紙も無く、布のお金が出回ったとか。


そんなアフリカで今何が起きているのか? と言うことで1冊ご紹介。
アフリカの現状をとてもわかりやすく、かつ実情に即してレポートしており、ページをめくるのも楽しい読みやすい一冊でした。



『アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々』
松本仁一著,岩波新書,2008年8月
★★★★

アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
(2008/08)
松本 仁一

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<目次>
序.アフリカの今――ルムンバの夢はどこへ行ったか
1.国を壊したのは誰か――ジンバブエで
2.危機に瀕する「安全」と「安心」――南アフリカ共和国で
3.アフリカの中国人――南アで、アンゴラで、スーダンで
4.国から逃げ出す人々――パリで、歌舞伎町で
5.「人々の自立」をめざして――農村で、都市スラムで
6.政府ではなく、人々に目を向ける――ケニアで、ウガンダで、セネガルで


========


「しかしお前たちに言っておきたい、コンゴの未来は美しいと」

最近『ムルンバの叫び』(2000年5月)という映画を観ました。
コンゴ(旧ザイール)の初代首相パトリス・ルムンバ(1925~1961)のお話です。

ベルギー植民地下のコンゴにおいて、1957年にルムンバは独立運動を開始します。
そして各国の独立相次ぐ「アフリカの時代」と呼ばれた1960年、敵対部族と手を組み、ついに独立を勝ち取り、初代首相となります。
しかしながらベルギー軍の突如の攻撃を受け、コンゴは内戦状態に。
そして腹心だったアメリカの扇動を受けたモブツはクーデターを起こし、1961年にルムンバは虐殺されます。

本書の著者はルムンバの遺書を紹介しつつ、アフリカの現状を伝えます。

ルムンバは自分の死後、植民地勢力の影響から開放されたとき、アフリカは素晴らしい時代を迎えるだろうと信じていた。獄中で書いた家族あての遺書は世界に感動を与えた。

「子どもたちよ、私はもうお前たちに会えないかもしれない。しかしお前たちにいっておきたい、コンゴの未来は美しいと」

それから半世紀。コンゴは美しくならなかった。


なぜでしょうか。
その理由としては以下の3つが挙げられると思います。



1.横領、カッコイイ。

コンゴはモブツの30年にわたる独裁を受け、荒廃しきります。
そしてこのようなパターンは、実はアフリカではごく当たり前となっています。
その問題がどこにあるのかについて、著者は1つに部族制度を挙げます。

アフリカ人は部族をとても重視する。
そのため国が発展するか発展するか否かは問題ではない。先進国からの援助資金や国庫をより多く横領し、部族に流した者こそ英雄なのである。


もうむしろ清々しいくらいです。
ということで理由その1は、「政治腐敗を招きやすい文化」です。



2.解決! ムガベ大統領

我が国民は優良種 → 増えすぎた人口を管理運営すべき → コロニー落とす

と言うのは我らがギレン総帥の三段論法ですが、ジンバブエの現役独裁大統領であるムガベ氏もまた、素敵な理論を繰り広げてくれています。


私有ダイヤモンド鉱山を守るために外国に出兵、大失敗。財政超赤字。
 ↓
国が貧しいのは白人のせいに違いない! 白人の農場を突如国営化。
 ↓
農業ノウハウが根こそぎ失われ、農業荒廃、インフレ発生。
 ↓
物価が騰がっているなら対処は簡単!「明日から全ての物の値段を半額にしろ」とラジオ放送。
 ↓
スーパーから商品は消え、ハイパーインフレが席巻。国民の3割が国を棄てる。



もう明らかですが、理由その2は「トップの独裁と愚策」です。



3.桃白白方式でアフリカを救う
 
開発の進まないアフリカ諸国に対し、先進国は支援を続けます。
そう、多額の資金をアフリカの政府に贈るのです。

でも、政府の予算 = 役人の懐

援助資金が国民の手まで届いたとしたら、それはジャイアンがのび太にアイスをおごるレベルの奇跡です。しかし先進国はそんなことには気付きません。

お金ではなく、物で援助してみればどうでしょうか?
支援団体はアフリカのためにダムを建設したりと、公共事業も援助しています。
がしかし、情報の横流しを受けて、先進国の企業がダム下流域の土地を全て買い占めます。
利益を得るのは先進国企業と政府であって、国民までは届きません。

自分で投げた柱に自分で乗るという、まさに桃白白方式。
このような資本主義による合法的な支配を、「新植民地主義」と言うそうです。

このようにアフリカの国が荒廃する理由の3つめとして、「不適切な援助」が挙げられるでしょう。



と、後ろ向きなことばかり書きましたが、本書ではアフリカの人々の努力やNGOの活躍などといったことにも触れられています。
特に著者が提言するのは「与えるのではなく生み出させる」ということ。
ただ与えるだけでなく、現地の人に考えさせるヒントを与えることで、本当の意味で事業が根付くと述べています。

本書ではアフリカの現状をわかりやすく述べており、本当におもしろいです。興味のある方はぜひとも読んでみてください。


また、ジンバブエ・ドルのインフレ状況については次のサイトさんが細かく追っています。
非常におもしろいサイトなので、ぜひ尋ねてみてください!
「愉快痛快(^_^)奇奇怪怪(*_*;)」さん


※1 …米国ワシントン・ポスト調べ
※2 …Wikipediaより




** 著者紹介 **
松本仁一(まつもと じんいち)1942~
 2007年まで朝日新聞社勤務。ナイロビ支局長、中東アフリカ総局長、編集委員などを歴任し、日本記者クラブ賞などを受賞。著書に『カラシニコフ』『アフリカを食べる』『アフリカで寝る』など。



** 登場人物紹介 **
Robert Gabriel Mugabe(ロバート ガブリエル ムガベ)1924~
南アフリカ大学卒業。1980年にジンバブエ首相に就任し、1987年から大統領を務める。
対立候補に投票した者を暗殺すると言う恐怖政治を敷く。2008年夏には対立候補のツァンギライ氏を支持する70名を殺害し、2009年3月には首相に選ばれたツァンギライ氏の妻が謎の交通事故死を遂げた。
カトリック教徒で、非常に強い反白人思想を抱く。世界最悪の独裁者第1位に輝く。
現在、大統領後継者は示していない。

Otoya

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌

関連するタグ Otoya 【一般書】 【社会/政治】 松本仁一
社会/政治 | 18:07:54 | トラックバック(0) | コメント(0)
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