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【マンガ】 『放課後ウインドオーケストラ』
「この人の音が入っているからこそ自分たちの音楽……って思ってたんじゃないかな」



『放課後 ウインド・オーケストラ』

   宇佐悠一郎

   集英社
   ジャンプSQ、ジャンプSQII(連載中?)
   単行本 1~3巻発売中

   ★★★





夏の吹奏楽コンクールは県大会まで進行しています。
NEWS(注:私は中部出身ではありません。一応。)
さらに地区大会まで勝ち抜いた部には普門館が待っています。どの部も頑張って欲しいですね!
さて今回は吹奏楽がテーマのマンガです。

あらすじ
主人公・平音佳敏(へいおん・よしとし)は何の変哲も無い毎日を求めて千代谷高校に入学。
吹奏楽部に入部希望の美少女・藤本鈴菜(ふじもと・りな)と出会うが、吹奏楽部は
校長の意図により昨年度末をもって既に廃部に。
平音は彼女の強い思いに動かされ… (本書より)



“初心者の主人公が部活を通して成長して…”といった青春ド真ん中、王道の部活動マンガです。
それで吹奏楽部とくればテンション上がるのは私だけですかそうですか。
絵柄がアレなため軽く見られがちな印象がありますが、ナメちゃいけません。
音楽を扱っていても音楽がメインのテーマではない作品が多い中、正面から吹奏楽に向き合う
貴重な作品だと思います。
吹奏楽そして芸術面に対してはなかなか本質を突いています。


◇芸術としての吹奏楽

芸術活動の動機であり目標であるもの。
音楽の中で、最も根本的で、最も難しく、最も大切なもの
これをとても丁寧に描いています。

私が本作を読み始めたのは、第1巻で時間と空間を支配するトランペットの神の声の描写と、それをしっかり描いていることに感動したから。
まさかこれをマンガで描いてしまうとは作者何者!? といった感じ。
天才トランペッター月川くん
他にも、プレイヤーの頭の中に響き続ける憧れの音
今日見たあの「海の青」を目指すこと、
部員一人一人に音楽への動機付けをするエピソードを描いています。
青春や友情で終わりがちな部活動マンガでここまで芸術性を追求している作品は珍しいのはないでしょうか?

ちなみに、単行本3巻までで作品内で取り上げられた曲は以下の通り。(まだあるかも…)
 ・『主よ、人の望みの喜びよ』 / J.S.Bach
 ・『トロイメライ』 / R.A.Schuman
 ・『I got rhythm』 / G.Gershwin
 ・『一つの声に導かれるとき』 / J.L.Hosay
 ・『Amazing Grace』 / 伝承歌

個人的には、吹奏楽ならではの楽器ユーフォニアムにもっと焦点を当ててほしいところです。


◇部活動としての吹奏楽

主人公たちは部活再立上げからコンクール出場までの様々な問題を乗り越えていきます。
部員不足、技術不足、モチベーションの低下、音楽に対する取り組み方の相違など問題山積みです。

それでも、ついていきたくなるような人が組織のリーダーをやっていれば、なんとかなるものです。
部長がたとえ優れた技術を持っていなくても、場合によっては部長が部をやめるつもりであっても、
「部員が何を求めているか」を考えることができる人に部員が集まってくるのですね。
なぜか主人公が信頼されているのもそうした点ゆえなのでしょう。

特に、第2巻の昨年度からの松田&矢澤のエピソードが秀逸。
 コンクールで他校と競い審査員に認められる演奏を目指すか?
 規格にとらわれないで自分が良いと思う音楽を追求するか?
吹奏楽経験者なら誰もがぶつかるであろう問題に、熱い答えを提示していて、私としてはハートを鷲掴みされました。


日常の練習風景を丁寧に描いているところも好感。
しかし、まさか吹奏楽部の、管楽器の清掃を描いてしまうとはw
管内に付く緑色のモノとは…


◇自然なテンポで

主人公がド素人のはずなのに、質問や思考が的確に要点を突きすぎるのが、多少不自然ではあります。

音楽も自然の法則に則ったもの。
“正確”すぎても、“いい加減”すぎても、良い演奏にはなりません。
そんなことは少し考えればわかりそうなものですが、
とはいえ、(一般に)初心者は楽器の“操作”に捉われてしまい、そこまで広い視点での思考に及ばない(はず)です。
ストーリーを進める意味では理解できますが、もう少し“自然な”やり方があるのでは?と思います。

もうひとつ気になるのが、セリフによる表現が多いこと。
マンガで音楽を扱うなら、セリフ無しで表現するシーンがもう少し多くあって欲しいです。
ただし、本作の大きなテーマとして、吹奏楽と並んで“青春”があります。
特に吹奏楽は“日々の練習による仲間との心の共有”が大切な要素です。
それは芸術とはまた違う次元の話なので、本作のように言葉で伝えるのも悪くはない気もします。
どっちがいいのかわかりませんが、まぁ気になっただけです。


著者は本作がデビュー作のようです。
作者が、部活が楽しかったこと、そして吹奏楽が大好きだと言うことがよく伝わります。
ただ、デビュー作でこれだけのものが描けるのに、ジャンプS.Q.で連載したことでターゲットが曖昧になってしまった感があり、とても残念です。

噂では9月に最終巻が出て完結とか。早すぎる…
共感するシーンが少なからずあるので個人的には好きな作品なのですが。
最後までコンクールに向けて突っ走る少年少女を応援したいと思います。

(09/09/15追記)
最終巻出ましたね。書き下ろしを含めて、なかなか感動的な終わり方だったのではないでしょうか。
コンクール後に湧き起こった平音の意識の変化は、高校生が“目覚めた”瞬間をリアルに描き、時間も情熱も売るほどある若者の“生命力”を感じさせました。特に河原で梓先輩に厳しくも励まされたシーン。
山岸さん(クラリネットのじーさん)のセリフ「実に贅沢な12分だ」がテーマをキッチリ締めている一方、この言葉は大人目線からのもので、この意味がわかるのは大人になったからという寂しさも感じさせます。
総じて、個人的にかなり好きな作品でした。唯一、鈴菜がいろんな意味でどうにも中途半端に終わったのが残念です。


※当サイトは吹奏楽に情熱を傾け努力する学生を一方的に応援しています。


** 著者紹介 **
宇佐悠一郎(うさ ゆういちろう)
1979年、千葉県出身。性別女性、既婚。「週刊少年ジャンプ」(集英社)主催の新人賞「第9回(2003年上期)ストーリーキング」にて、『喇叭王国(トランペットキングダム)』(140P)でネーム部門準キングを受賞(池田悠一郎名義)。 本作で漫画家デビュー。 代表作『放課後ウインド・オーケストラ』。(Wikipediaより)


** この本を紹介しているサイトさん **
・「プラティカルパ」さん
・「魔法先生リリカル☆ハギま!」さん
・「三軒茶屋 別館」さん

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マンガ | 20:52:58 | トラックバック(0) | コメント(0)
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