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【経済産業】 『中国の科学技術力について』
眠れるはいつ目を覚ますのか?



『中国の科学技術力について』
中国科学技術力研究会,独立行政法人科学技術振興機構,2008年9月
★★★★

<目次>
1.エグゼクティブ・サマリー
2.科学技術のリソース
3.科学技術のアウトプット
4.科学技術力のベンチマーク




10月1日~8日は中国の国慶節にあたりますね。
中華人民共和国の建国記念日のようなもので、春節(旧暦の正月)に並んで盛大に祝われます。

中国は2001年にWTOに加盟し、順調に経済発展を遂げています。
そして中国科学院は2006年に「国家中長期科学技術発展計画綱要」を打ち出し、戦略的に中国の科学技術力の向上を目指しています。

今回はそんな中国の科学技術力を詳細にレポートした1冊をご紹介。2008年9月と古くも無いです。ただ、いま検索してみたんですが、どうやらもう発行していない様子。
読みたい方は直接科学技術振興機構に問い合わせてみてください。

首相を含め、政府閣僚のほとんどが超有名理系大学出身という中国。
その技術力やいかに?


========


さて、本書のデータと合わせて、中国の科学技術をごく簡単にご紹介。
なお、特に断らない場合にはデータは2006年についてのものとなっています。


◎研究費と論文数から今をみる

まず研究開発費ですが、これは急激に増加していて、06年は96年の8倍程度。
一方外国と比較すると、米国3400億ドル、日本1400億ドルに対して860億ドルと、日米欧に匹敵するほどではありません。(2006年、購買力平価換算)

研究については基礎研究は少なく、応用研究や開発研究が多いようです。
このことから、イノベーションは一部の企業に偏っている可能性があると本書は指摘します。
やはり科学力を集中しているのでしょうが、これは格差にも繋がりますね。


科学論文の総数は日本と同水準で、論文発表数のシェアは日・独・英と同程度の8%。
米国の33%には及ばないものの、世界ではトップ5に食い込んでいます。

論文の質の指標となる被引用件数は日米欧にはまだ劣るものの、1991~1995年が世界19位だったのに対し、2001~2005年が9位と、順調に伸びています。
まあ、これは論文件数の増加に伴っているんでしょうかね。

分野としては材料科学、化学、数学、工学、物理で存在感があります。
一方でライフサイエンス分野では存在感はまだ低いようです。



◎中国の活動から将来をみる

中国は今、IT全般やナノテクなどでキャッチアップをすすめ、急速に力を伸ばしています。
特に、先進国で学んだ研究員が中国に戻って力を発揮しはじめているのは大きいですね。

特徴としては、大学や中国科学院と言った国家機関からのスピンオフ企業が多く設立されていることが挙げられます。
IBMのPC事業を買収した「聯想(レノボ)」は中国科学院によるものですし、他に青華大学の「同方」、北京大学の「方正」なども挙げられます。

インキュベーションセンター「清華科技園」には400の企業が入居し、この6割が情報通信、4割がバイオなど新エネルギー関連です。
こうした技術力を集約する施策は、今後中国に大きな成果をもたらすでしょう。


そして注目すべきは中国の若手です。
高校生の世界科学オリンピック(数学・物理・化学・生物)の結果を見ると、2007年の金メダル獲得数について、ロシア5枚、米国10枚、日本15枚に対して、中国は20枚
さらに言えば、中国は2003年からずっと金メダル獲得枚数について首位にいます。

2006年に打ち出された「中国国家科学技術発展計画綱要」はその策定に若手が多く関わったと言いますが、こうして若手にチャンスを与えて大きな仕事をさせることは、将来に対しての計り知れない投資になると思います。



◎眠れる虎は目を覚ますのか?

「中国市場は将来すごいことになる」とみんなが騒ぐのにもそろそろ飽きてきましたね。
阿片戦争の時みたいに、ただ周りがビビっているだけで結局眠れる虎は眠ったままなのでは・・・とも思います。
そういや「中国の経済成長は北京五輪まで」という説もありました。

リーマンショックによる世界不況もありますが、中国は実際どうなんでしょう。
そこで、中国の特許出願件数を1つの指標として紹介したいと思います。

特許はなんだかんだ莫大なお金がかかりますからねー。
出願費用自体はそこまでではないですが、代理人や翻訳を考えると大変です。
やっぱり出願件数は経済状況に左右されるものの1つと言えるでしょう。


さて気になる2009年上半期の、中国における特許出願件数は?

  23.1% (42.6万件,出願件数全体)
   7.3% ( 5.1万件,外国企業による中国出願)
  28.9% (37.5万件,中国企業による中国出願)

以上、中国知識産権局による統計です。
外国企業はやはり不況の煽りからか、なかなか中国にまで出願の手が回らない様子。
一方で中国企業は依然としてその件数を増やしており、中国全体についても増加です。
これは、中国企業の技術力・経済力は向上のままで、かつ市場も増えていくということが言えるでしょう。


さて次回は、そんな中国の技術標準化についての本を紹介したいと思います。お楽しみに。
(標準化ってなんだ? という方はこちらをどうぞ)


** 参考サイト **
科学技術振興機構
連邦国際特許商標事務所
Otoya


テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌

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経済産業 | 23:23:43 | トラックバック(0) | コメント(0)
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